映画「ピンククラウド」を見たよ
その雲に触れたら10秒で死ぬ
幻想か、もう一つの現実か。
人間の心が暴かれる、〈ピンク色〉のディストピア。
あらすじ ※公式サイトより引用
突如現れた謎のピンクの雲によって部屋の中に閉じ込められた人々。
楽観、倦怠、絶望
一歩も外に出られないまま、やがで世界は少しずつ狂っていくー
コロナ前にできた映画だって。すごいね。
ちょっと前の私達も緊急事態宣言やロックダウンみたいなことがあったりで…
この映画がフィクションと分かっていても、どこかヒヤッとするものがある。
一ヶ月とか決められた期間ではなく、下手したらこの先ずっと家の中…
家が好きな私でも、ゾッとする。
ピンクの雲はすっごい綺麗。映え映え。
でも、触れると10秒で死んじゃう。
冒頭にそれが分かるシーンが流れてくる。
とても静かなシーンだけど、それだけで恐ろしさが伝わっってくる。
いつからと宣言された訳もなく、突然そんな世界になり家に閉じ込められる。
家から出ないで、と。出たら死ぬぞって。
主人公のジョヴァナは一夜の関係を共にしたヤーゴと、突然一緒に暮らすことになる。
恋人でもないし、むしろまだお互いをよく知らないのにキツくない?
かなり酷だし、1番辛いのが自分の大切な人達が心配な状況なのに駆けつけることもできないってこと。テレビ電話やメッセージのやり取りでミュニケーションがとれても、やっぱり実際に会うって大事なんだよね。それはコロナ禍を経験したので分かる…
ヤーゴが前向きなのが…良かったのか?父親になりたいとか言いだすし…
2人で落ち込むよりは良いけれど、落ち込んでいる方を置き去りにしてポジティブなのってどうなんだろう。もうちょっと寄り添ってあげれば、あの結末にはならなかったのでは?
と思ってしまう。
ややあって2人は男の子を授かる。
幸せも束の間、すれ違っていく2人。
外を知らない息子を不憫に思うジョヴァナ。
ジョヴァナの地獄がじわじわと広がっていく。
最後は察しがつく人も多かっただろうね。
でも、あのなんとも言えない表情が良かった。
閉鎖された空間で繰り返される日々。これはホラーかもしれない。